システム開発もサブスク型で
〜持続的に成長・進化する仕組み〜 

動画見放題、ネット接続使い放題など、定期購読(サブスクリプション)定額型サービスを使う機会が増えてきました。コンシューマー市場(B2C)で普及してきましたが、ビジネス市場(B2B)でも サブスク型サービス の導入が進んでいます。

サブスク型システム開発がどのように機能し、複雑化・多様化するシステム開発に対する有効な解決策となるか考えてみましょう。

複雑化するシステム 

パソコンがオフィスに普及して30年以上が経ち、顧客管理、名刺管理、案件管理、受注管理、商品管理、生産管理、資産管理、在庫管理、図面管理、売上分析・・・等々、多くの業務にシステムが使われるようになりました。技術・運用面から見ても、基幹業務ソフト、各種クラウドサービス、エクセルなど、多様なシステムが混在しています。

システムの乱立による結果として、あちらのシステムからこちらにコピー&ペーストして、ある箇所は紙の書類から転記入力して・・・。と、複雑な業務フローが発生している現場も多いことでしょう。ある企業で行われた調査では、一つの集計を行うために十数回のコピペが必要だったという事例も報告されていました。

データや過去の知見が統合されておらず、必要なデータがすぐに出てこない、営業活動に結びつく指標がタイムリーに出てこない、数字の羅列ばかりで経営判断の役に立たない・・・、経営者の方からこういった不満の声を聞く機会も増えてきました。

今後はますます、業務の効率化・迅速化という面からも、データを経営に活用する上でも、システム統合や相互運用による 全体最適 が重要な鍵を握ることになるでしょう。 インターオペラビリティー = 相互運用性 という言葉で提示されることもあります。

情報とスピード

古来、「情報を制するものは世界を制す」、「疾きこと風の如し」など、いつの時代も成功の鍵を握る要素として、情報とスピード  の重要性が語られてきました。

現代のビジネスにおいて、情報を扱う技術である IT (Information Technology)  の活用 が重要なことは明白です。しかし、どこから手を付ければ良いのか。IT は金がかかるばかりで、導入に時間がかかるばかりで・・・。迅速 に、効果的にデジタル化を推進出来ているかと問われれば、心許ない経営者の方も多いのではないでしょうか。

開発スタイルに革新を
テレビ CM 等で大々的に広報されているクラウドサービスを無計画に導入していては相互運用性の劣化を招くばかりです。一方で従来のように、IT ベンダーを呼んで営業と SE を相手に何度も会議を重ねるようなスタイルでデジタル化に取り組んでいたのでは、スピード重視の時代に遅れていくことは避けられないでしょう。SE がプログラムを書ける人間ならまだしも、SE とは名ばかりで実際は下請け会社のプログラマがコードを書いているようなケースも少なくありません。

昔から IT ゼネコンと揶揄されているように、IT ベンダー・SIer(システム・インテグレーター)と呼ばれる業種において、中抜き、多重下請け構造 の問題が長らく指摘されてきました。

ここ数年、公共事業として増えてきた情報システム案件においても、多重再委託の弊害が目立ってきました。元請け会社が中抜きしているだけで、全体を適切に管理・更新・保守していなかった問題が次々に報道されています。

多重下請けは、広告代理店を頂点としたクリエィティブ業種を含め、幅広い業種に見られる構造的問題と言えます。

無駄になる時間とコスト
過剰なコストと時間が発生しているだけでなく、多重の伝言ゲームにより階層が増えるごとに、コミュニケーションエラーも倍増していきます。

間違いのないように・・・、提案要求仕様書、要件定義仕様書、仕様変更確認書、稟議書、調査報告書等々・・・、書類の山と会議が量産されて、書類が書類を生み出すような本末転倒状態で  生産性  は落ちる一方に・・・。

解決策はどこに?

プログラマとダイレクトに仕事しましょう。

答えは簡単です。プログラムを実際に書くプログラマとダイレクトに仕事すれば良いのです。その方法を考えていきましょう。

日米企業の比較で良く言われていることに、雇用形態の相違があります。ジョブ型雇用の米国ではプログラマやエンジニアといった技術職からデザイナーといったクリエィティブ系職種まで、ユーザー企業が 直接雇用 する傾向にあります。

一方の日本企業はメンバー型・終身雇用です。安易に制度の優劣を語れるものではありませんが、日本企業では社内に専門職がいないため、外注に丸投げしてしまう弊害が目立つことは確かです。

難しい直接雇用
しかし、専門職を直接雇用するのは長年の制度、文化、慣習にまつわるもので容易に解決出来る問題でもありません。日本でもジョブ型雇用が導入され始めていますが、既存の人事体系との整合性やバランスを考えると様々な難しい問題をはらんでいます。変化の激しい IT 分野では技術の陳腐化も起こりやすく、長期に渡る直接雇用契約においては、教育コスト負担や教育方針の策定など、そもそも経営者や人事が IT を理解していないと適切な意志決定が出きないことになります。

そもそも、IT 人材の不足が叫ばれ、大手企業や IT サービス企業が IT 系の人材を厚遇して採用している以上、中小企業が IT 人材を雇用するのも難しい状況でしょう。

必要な人材をどのように確保するか
残る選択肢として、派遣社員やクラウドソーシングがあげられます。自社が必要とする IT スキルが明確な場合は、有効な方法です。

しかし、派遣社員やクラウドソーシングを活用してシステムを構築し、デジタル化を推進するには、そもそも必要なスキルとスタッフを選定して、全体を統合して管理する人材が必要です。

IT 技術全般に通じておりシステム全体を設計するのが、IT アーキテクト です。例えば、以下のように必要なスタッフを確保し、開発チームを管理します。

  • フロントエンドの UI 構築のための JavaScript エンジニア
  • クラウド運用のためのインフラエンジニア
  • データベースエンジニア
  • Webアプリケーション構築のためのJavaエンジニア
  • 画面構成を設計するデザイナー

Web 系の案件ではプロデューサーといったり、ディレクターという場合もあります。また、口だけ、いばっているだけのような人から、実際に手を動かして実質すべての作業をやっている人まで・・・、会社や個人により大幅な個体差があります。従って、肩書き自体の呼称に大きな意味はありません。要は、全体を設計して統括する人が IT プロジェクトにおいても重要だという当たり前の事実を認識することが重要です。

 IT アーキテクトを活用する 
今後、IT ・システム開発における建築家の役割を果たす IT アーキテクトがますます重要になるでしょう。

しかし、技術を統合的に設計し、スタッフを管理出来る IT アーキテクトは、大手の IT 企業に所属して大企業の案件を担当していることが多く、報酬も高く、派遣業や単価の安いクラウドソーシング市場には出てきません。

規模の大きい開発体制を前提とするので、結局、多重下請け構造のヒエラルキーに組み込まれてしまっています。階層構造による制約や混乱から、IT アーキテクトが本来の能力を適切に発揮出来ない状況も生まれてしまいやすくなります。多重下請け構造により、疲弊していく IT 人材も増えているのです。

ここに中小企業や現場サイドと IT アーキテクトの接点が生まれる可能性があります。IT アーキテクトと業務の現場がダイレクトに仕事することが出来れば、相互に満足感が高まり、より実践的なシステムを構築出来るのです。

 実務・現場に最適なシステム開発を 
デジタル化のコツは、以下のような人材を活用することです。

  • コードの書ける IT コンサルタント
  • 経営のわかるプログラマ
  • 市場を理解しているエンジニア
  • デザインも出来るプログラマ
  • プログラムも出来るデザイナー

近年、こうした分野横断的・統合的な能力や技術を持つ人材が活躍してきています。

こうした人材は従来型のシステム開発会社や SIer の下請けにはおらず、派遣会社やクラウドソーシング市場にも出てきませんが、確実に増えています。多能的な人材でチームを構成することで、プロジェクト全体の人数を減らし、少数精鋭による効率的な運営が可能になるのです。

システムをビジネスの力に 

ENWIT のシステム開発サービス

ここでお勧めしたいのが、ENWIT の システム開発サービスです。

ENWIT は、1995年創業のソフトハウスです。1990年代のパソコン黎明期から変化の激しい IT 業界において、多くの  ゼロ→イチ案件   を手がけてきました。いわば、何もないところから新しい技術を使ってプロトタイプを開発し、評価・検証・改善して、システムを本稼働させるまで、30 年近くにわたり行ってきたわけです。

大手ソフトハウス、出版社、映像制作会社、通信会社、建設業、製造業等の多様な業種の顧客向けソフトを始め、自社で企画販売するサービスのシステム、自社のバックエンド業務で使うシステムなど、多数のシステム開発と周辺業務を経験してきました。

そうした開発ノウハウを含め、初期のプロトタイプ・試作品から本稼働するシステムの運用・保守まで、 ワンストップ  で提供出来ることが ENWIT の強みです。IT アーキテクトとして、多様な案件において外部のプログラマやデザイナーを選任し、多くの開発プロジェクトを構築してきた経験が活かされています。

 包括化とサブスク化 
IT プロジェクト運営に関わる包括的なサービスをサブスクリプション型で提供するのが ENWIT のシステム開発サービスです。プロトタイプ・試作品開発、テスト運用から機能追加の改善、仕様や要件管理、プロジェクト運営、サーバーの運用管理、データベース管理、データ更新、クラウドの運用・保守代行等、関連する業務をトータルに提供いたします。

適切な IT 人材を探してチームを構成して管理すること、従量制で予算化が難しいクラウドの利用料金を管理することなどを含め、面倒な管理業務をトータルに 定額・定期契約 でご提供しますので、貴社 IT ご担当者の負担を大幅に軽減することが出来ます。

IT アーキテクトについて

申しおくれました。本稿を書いている 佐藤良晴 と申します。1990年代のパソコン黎明期から変化の激しい IT 業界で30年に渡り、事業を営んで来ました。株式会社エンウィット代表取締役として、受託開発、請負業務から自社企画の事業開発まで、案件毎に外部のプログラマやデザイナーを選任し、多くの開発プロジェクトを運営してきました。

Yoshiharu Satoh

IT アーキテクトとしてプロジェクトを管理するとともに、プログラミングや実装、運用にも自らの手を動かしています。

フロントエンドの JavaScript とバックエンドの Java / PHPプログラム、「野鳥の鳴き声図鑑」等の iOS アプリのプログラムを書き、FileMaker データベースの開発をして、CADで設計した治具を3Dプリンタで出力して、電子基板をハンダ付けしてマイコンを組み立て、クラウド会計ソフトで決算書を作って、ネットショップを管理運営して・・・、(以下略)、多種多様な技術と実務を経験しています。

AWS ソリューションアーキテクト であり、現在も多くのサイトをクラウドで管理運営しています。

技術や経営について、ブログにも書いておりますので、ご参照ください。

ENWIT システム開発サービスの始め方

ENWIT の実績、システム開発の事例や技術について詳しく知りたい方は 「DX・デジタル技術活用セミナー」 にご参加ください。

また、電子書籍 「中小企業経営者のためのDXガイドブック〜デジタル社会でビジネスを再構築する〜」 でも具体的な事例やデジタル化の進め方、要点について解説しています。Kindle Unlimited に加入されている方は無料で購読いただけますので、ご活用ください。

中小企業経営者のためのDXガイドブック
〜デジタル社会でビジネスを再構築する〜

すぐにでもシステム開発に取り組みたい方は、 「システム開発サービス」 よりお問い合わせください。貴社の要望に最適化した事例紹介、技術解説をいたします。個別コンサルティングからすぐにシステム開発サービスをご利用いただくことが出来ます。

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